印刷所が多すぎて選べない!違いや基準がわからない!初心者向け同人誌印刷所の選び方

同人誌をプロの手で印刷を頼みたい時に、欠かせないのが印刷所に関する情報収集です。

いざ「イベントにきちんとした同人誌を出してみたい!」と思い立った時、まず同人誌印刷所の多さに迷ってしまう人もいるのではないでしょうか。

自分がどんなポイントを重視したいか、1つずつ確認して納得のいく印刷所を見つけてみましょう。

同人誌印刷所の違いって?

ただ「同人誌印刷所」と検索しただけでは、とても調べきれない数の印刷所のサイトが出てきます。

比較するにもどういった点を基準にしたら良いのか、特に初めての同人誌印刷ではイメージしづらいものです。

印刷所の条件の違いは、大まかには以下の3点に分けられます。

価格が違う

最も違いがイメージしやすいのがこの点です。

同じ部数、同じサイズの印刷であっても、印刷所によっては印刷価格が~5,000円の幅で変化する事があります。

基本的な印刷セットでの紙質の違い、カラー印刷の違い、デフォルトで設定されている表紙加工の違いなどからこうした価格差が発生します。

基本的には1度に発注する部数が少ないほど1冊あたりの価格は高くなり、逆に部数が多いほど1冊あたりの価格は安くなっていきます。

昨今では1冊からの印刷が可能な印刷所も数多く台頭していますが、1冊だけの印刷ではページ数が少なくとも1,000円以上かかる印刷所も少なくありません。

仕上げ方法の数が違う

印刷価格に糸目はつけず、「良い紙で良い表紙を作りたい」「こだわりきった同人誌を作ってみたい」という時には、より幅広い選択肢が出てきます。

箔押しの重ね、特殊インク、エナメル加工など、各々の作家のこだわりに応える心強い同人誌印刷所が必ず存在しています。

中には「温めるとタイツが透ける」「擦ると花や果物の香りがする」といった驚きのこだわりまで実在しています。

イベントへの対応度が違う

同人誌と言っても、印刷される品物は冊子であるので、同人誌印刷所に限らず通常の印刷所でも対応してもらえます。

そんな中、あえて同人誌印刷所を利用する大きなメリットは、同人誌印刷所は「出したいイベントに関して詳しい入稿スケジュールを作成してくれている」という点です。

全ての同人誌印刷所が全てのイベントを網羅している訳ではありませんが、旬ジャンルや息が長いジャンルのオンリーであれば、スケジュールを掲載している同人誌印刷所は少なくありません。

この日までなら早割(早期割引)、この日までなら通常入稿価格、中には割増料金であれば当日朝の入稿まで対応している印刷所も存在しています。

スケジュール管理の感覚が掴みにくい初心者の人にも嬉しいメリットです。

価格・納期の一括比較ができるWEBサイト「するる」

これらの違いを一括で見比べたい時に役立つのが、株式会社ユウメディアが運営しているオンライン入稿サービスサイト「するる」。

「するる」では、提携している同人誌印刷所の印刷セットをイベント日別に検索・一覧で比較する事ができます。

さらにその中から最適な印刷所が見つかれば、「するる」上から入稿する事が可能です。

「するる」は細かなオプション変更も楽々入稿

同人誌印刷所のサイトの中には、色々なサービスを推し出しているがために、ページがとても見づらい事があります。

しかし「するる」経由なら、「するる」上のテンプレートに落とし込まれたわかりやすい発注ページから発注が出来ます。

発注内容確認まで決めてから、似た仕様でより安い印刷所が無いか、よりこだわった紙質・加工が出来ないか、比較検討するにはピッタリのサービスを提供しています。

どうやって同人誌印刷所を選んだらいい?

同人誌印刷所の違いがわかってきたら、今度は数ある候補の中から印刷所を選んでいきましょう。

印刷所によって強みが異なるので、一概にこの同人誌印刷所がオススメです!と断言はできません。

安く沢山刷りたい、こだわった一冊を作りたいなど、まずは大まかな条件を決めて、そこから印刷所の候補を絞っていきましょう。

原稿が出来る前に選んでおきたい印刷所

印刷所を決めるタイミングは、原稿を着手する前に決められたならば理想的です。

参加したいイベントにスケジュールを組んでいる印刷所があれば、それを参考に自分の締め切りを決めやすいですし、表紙の加工法から逆算してフォントやデザインを決められるメリットがあります。

初めての印刷では加工方法まできっちり決めるのは難しいかもしれませんが、「この日までに仕上げられればこれだけ安くなる!」という締め切りの目安は、自分に発破をかけるのに最適な情報です。

手持ちの同人誌の奥付で選ぶ

表紙や紙の質感、加工方法が気に入った同人誌がある=自分もこんな同人誌を作ってみたい、という具体的な実例が手元にあるならば、その同人誌の最後のページ、奥付を開いてみましょう。

同人誌の倣いとして、奥付にはその同人誌を印刷した印刷所が記載されている事が殆どです。

その印刷所のHPを開き、加工方法ページを覗いてみれば、同じ加工方法が高確率で見つかります。

ただし、特殊すぎる加工方法の場合、採算の取れない、手間がかかりすぎる、発注が少なすぎるなどの理由で、既に取り扱いが終了している加工方法である可能性もあります。

料金で選ぶ

先述の通り、最もわかりやすい比較対象が料金です。

大抵の印刷所では「まずはこれがリーズナブルでオススメ」という基本的なプランを打ち出しています。

「初心者向け」「基本プラン」といったバナー・メニューを選び、その料金比較の結果で選んでみましょう。

先述の「するる」を利用した一覧の比較はわかりやすい反面、提携しているサイトしか選べません。

より安さを求める場合は、WEB検索でも「同人誌印刷所」+「格安」「激安」といったキーワードで検索してみましょう。

安さを打ち出している印刷所そのものや、安さ比較をしている記事サイトが見つかります。

少なからぬ印刷所のホームページは、紙質・プランを選んで選択する料金見積もりシミュレーションを掲載しているので、そちらも参考にしてみましょう。

オプション・加工方法で選ぶ

これはあまり初心者向けではありませんが、こだわった一冊が欲しい人にオススメしたい選び方です。

同人誌印刷所において、他社との差別化を図るために生み出されているのが各社独自のオプションプラン・加工方法の存在です。

定番のオプションである遊び紙一つとっても、和紙風にする、透かし紙にする、季節に応じた模様の紙が選べるなどの違いが存在しています。

多くのサイトでは初心者が見てもわかりやすいように、加工例の実物写真を掲載しています。

雑誌のような「袋とじ」、本文ページに色味をつける「本文色刷・多色刷り」、表紙の一部・本文ページを好きな図形で切り抜いた製本が出来る「型抜き加工」まで、オプションで探し始めると印刷所選びは難しくなりつつも、仕上がりの幅はとても広がってきます。

納期で選ぶ

現実問題として、納期に間に合わなければどんな良本も印刷されません。

あまり原稿の進みが芳しくない場合、当日ギリギリに入稿する可能性が高まってきますが、データ入稿ならば、印刷所や印刷形態によっては割増料金で当日朝まで受け付けてくれる事もあります。

参加したいイベントの規模によっては、通常スケジュールとは異なった納期スケジュールを組んでいる事があるので、見落としが無いようにしておきましょう。

納期スケジュールは選択した印刷プランによっても異なりますが、特殊な加工・凝った装丁の同人誌ほど納期は早めに設定されています。

こうしたケースでは、印刷所によっては割増料金でも締め切り後では入稿できない事があるので、自分の選択したオプション・加工方法での締め切りは必ず確認しておきましょう。

入稿形式で選ぶ

昨今では、データ入稿がメジャーな入稿方法です。

受け付けているデータ形式の違いに気を付けて、自分が使っているソフト・対応している拡張子の指示に従って原稿を作成していきましょう。

データ入稿の場合、カラー原稿は印刷時にCMYK形式に変更される、もしくはCMYK形式に変更してから、という入稿指示があります。

これはCMYK形式に変えた上で色味の調整をしないと、仕上がりの色味が異なってしまう事があるためです。

しかし近年ではRGB形式で入稿受付、高彩度の仕上がりを提供する印刷所も増えてきています。

アナログ入稿であっても受け付けてくれる印刷所もありますが、アナログ・デジタル併用の入稿は受け付けていない印刷所もあるので注意してください。

クーポン・キャンペーンで選ぶ

他社との差別化という点で大きな差が生じるのは、その時期限定で配布しているクーポン、キャンペーンの存在です。

特に大手の同人誌印刷所では初回注文に限り5~10%の割引、期間限定でのノベルティ・グッズプリントの割引、その印刷所独自の記念イベントによるキャンペーンが実施されています。

今となっては同人界隈では知らない人はいないであろう、世界最大の同人誌即売会であるコミケは1975年に初めて開催されました。

同人誌印刷需要の高まりに合わせ、多くの印刷所が同人誌印刷に携わるようになり、20周年、30周年を数える印刷所も少なくありません。

そうした長年の愛顧の感謝の印として30%割引キャンペーンを打ち出す太っ腹な印刷所もあります。

SNSの口コミを見て比較する

SNS、特にTwitterでは個人が発するつぶやきの中に、利用した印刷所への評価や感謝、批評といった口コミが投稿されています。

「印刷所」でツイート検索をかけると、「推し印刷所」「推し印刷会社」という単語が散見します。

いくつか印刷所を渡り歩き、ここぞという所を見つけた同人誌作家が使う傾向がある、そうでなくとも「この印刷所が好き!」という感謝の意図で使われているケースが殆どです。

中には推し印刷所がどのようにスゴいのか、発注した同人誌の画像と共に熱く語っているツイートもあるので、仕上がり実例を含めたレビューとしてとても参考になります。

Twitterでは他にも以下のようなハッシュタグが存在しています。

「推し同人印刷所を叫んでTLを元気にする」

推し印刷所のまとめタグと言っても過言でもないのがこちらのハッシュタグです。

こんなに特殊な加工を引き受けてくれた、こんなに発色の良い印刷だった、もう駄目だと思ったのに締め切り圏内だったなど、多くの体験談と共に同人誌印刷所の名前が連ねられています。

印刷面、締め切り面だけでなく、メール対応・電話対応の良さも併せて紹介しているツイートもあるので、色々仕様面で相談したい点がある作家には嬉しいハッシュタグとなっています。

「今まで出した同人誌で一番盛った加工教えてください」

これは果たして同人誌なのか、そんな感嘆が浮かんでしまうほど、多様な加工方法で印刷された同人誌が見られるのがこちらのハッシュタグです。

投稿されるツイートの多くは、どういったオプションを選択したかも一緒にツイートしています。

そのため、「こういう加工がしたいけれどその加工方法の名前が判らない」という場合にはこちらのタグがとても参考になります。

加工名がわかる他にも、それが出来る印刷所が同時に判明するので、じっくり眺めたい時にも急いで見つけたい時にも役立つハッシュタグです。

初心者にオススメな印刷所のポイント

何かとわからない事が多い初めての同人誌印刷では、選択肢の多さに思い悩んでしまうよりも「今回はここ!」とまず決めてしまうのも1つの手。

今後も創作活動で同人誌を出す予定があるならば、なるべく多くの印刷所を知っておいた方が得策です。

印刷会社によって加工方法や仕上がりに特色があるので、必ずしも同じ印刷所を使い続けることが正解だとは限らないためです。

ある程度の目星をつけるならば、以下の基準を設けてみましょう。

24時間の入稿OK!

原稿作成のルールとして、最終的な締め切り時間はどこの印刷所にも存在します。

印刷所によってはさらに、入稿時間、注文時間が限られている所もあります。

これは来社入稿を受け付けている所に多い制限です。

直接印刷所に持ち込み、密な相談をしながら仕様・仕上がりを決められますが、およそ9:00前後~18:00前後という営業時間内での受付に限られます。

データ入稿ならば最終的な締め切り前は24時間受け付けていますが、締め切り日の締め切り時刻には注意が必要です。

こちらも会社によって、7:00締め切り、9:00締め切り、正午締め切りと大きく時間に差が生じているケースがあります。

日付だけでなく、時刻まできちんと把握しておきましょう。

締め切りが長い所!

オンデマンド印刷を受け付けている印刷会社は、極めてギリギリまで間に合わせてくれる傾向があります。

通常印刷の締め切り日がイベント前日まで受け付けてくれている所も多く、何かとアクシデントがおきがちな初めての同人誌印刷には心強い味方です。

ただし、ここで念頭に置いておきたいのは、「割り増し料金がかかるほどギリギリの入稿は避けるべき」という考え方です。

作家側にとってはお金こそかかっても間に合わせてくれる最終手段ですが、土日にイベントがある=その日に間に合わせてくれる=印刷所のスタッフが急きょ残業・休日出勤してくれている、という事実があります。

割り増し料金は「お金さえ払えば間に合わせますよ」というだけではなく、「割り増し料金になるので期日を守ってください」という側面もあります。

さらに割り増し印刷ではインクが乾ききらない、ページミスといったトラブルもつきものです。

小ロットが格安のオンデマンド!

オンデマンド印刷の強みは締め切り日だけではありません。

10冊以下、1冊からの印刷であっても受け付けてくれる、それが1冊だけの印刷にしては単価が安く済む、という魅力が存在しています。

オンデマンド印刷は、オフセット印刷とセットで語られる2大主流印刷方法です。

印刷所によって差がありますが、一般的にはオフセット印刷は細かい線の再現・ベタ色が綺麗に仕上がり、オンデマンド印刷はオフセットと比較してやや仕上がりが劣るが印刷が早くて安い、という考え方となります。

チラシ等を1000枚単位で大量印刷する場合はオフセット印刷がお得ですが、こちらは大手サークル、企業向けのお得さです。

印刷所入稿のハードルは決して高くない!

「同人誌印刷所」という単語が一般化しているように、同人誌の印刷を承ってくれる印刷所は同人イベントの隆盛に合わせて、より多くの作家が気軽に・お得に利用できるようにサービスを進化させてきています。

価格面、締め切り面でもハードルが下がりつつある同人誌印刷、気になっている印刷所があれば思い切って飛び込んでみましょう。

実際の冊子となった自分の作品を手に取った瞬間の達成感、感動を味わってください。