コスプレイヤーとしてデビューしたい、キャラクターになりきってロケーション撮影をしてみたいという人が増えています。
中にはキャラクターの世界観を意識し、プロポーションを変えることや、キャラクターの日常と思しき生活を取り入れて、気持ちまでキャラクターになりきっている人もいるほどです。
ここでは初めてコスプレイヤーとして参加する人のために、コミケにおけるコスプレのルールとマナーを考えてまいります。
コスプレとは
コスプレとは「コスチュームプレイ」の略語です。
マンガやアニメのキャラクターの衣装などを着用し、そのキャラクターになりきった振る舞いをすることを指しています。
コスプレをする人を「コスプレイヤー」と呼びます。
通称としてレイヤーさんと呼ぶことが多くみられます。
コスプレと仮装は違うといわれることがありますが、コミケの世界では、コスプレを行う本人がそのキャラクターをリスペクトするとともに、そのキャラクターを表現する意志があれば「コスプレ」とみなされます。
そのため、キャラクターになりきっている人はもちろんのこと、キャラクターの衣装を着用し、そのキャラクターを表現しているだけでも「コスプレ」としてみなされます。
コスプレするなら
コスプレをする側、見る側にもいろいろな思いがあります。
全般的に言えるのは、コスプレをするのであれば、その作品について勉強をすべきという点です。
キャラクターそのものが好きだからというのであればそれでもかまわないのですが、ストーリーや時代背景などは頭に入れておくといいでしょう。
コスプレをする前に原作を読む、アニメを見るなどちょっとした研究は必要ですね。
どんなコスプレが人気?
コスプレの世界では、いろいろなキャラクターに扮するコスプレイヤーがいます。
どのようなコスプレが人気なのでしょうか。
ゲームのキャラクター
アーケードゲームやビデオゲーム、オンラインゲームなどさまざまなタイトルが発表されています。
この中のゲームのキャラクターになりきってその世界観を発信する人が目立ちます。
特にファイナルファンタジーやドラゴンクエストなどのゲームタイトルはコスプレしやすいことで知られています。
このほか、ポケットモンスターのポケモンたちになりきる人も見受けられます。
人気アニメ・マンガのキャラクター
マンガやアニメに出てくるキャラクターは、手作り衣装の再現がしやすく、世界観を表現しやすいため、コスプレしやすいキャラクターとして受け止められています。
アニメイトなどの専門店では、既成品としてコスプレ衣装やウィッグも販売されており、初めての人も入り込みやすいようです。
そのキャラクターならではのキメポーズなどを練習することで受け入れてもらいやすいので、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
カラーコンタクトレンズなどを使って、より「らしさ」を工夫することもできますよ。
メイド風衣装など
ゲームやアニメのキャラクターに変身しなくても、メイドや巫女など職業なりきりコスプレをする人も増えています。
既存の世界観がないため、自分自身で雰囲気やたたずまいを作り出せるメリットがあります。
だからこそ自分なりのキャラクターづくりに力を入れることができ、被写体として受け入れてもらいやすくなります。
ただし、本職の衣装・制服を用いることはNGです。
コミケとコスプレ
初めてコミケに参加しコスプレイヤーとして参加を検討しているとき、いくつか気を付ける必要があります。
コミケとコスプレについてまとめました。
暗黙のルールが多いコスプレの世界、知らなかったでは済まされない部分も存在しているのでまずは勉強してみましょう。
参加証とちぇんじについて
コミケ会場内でコスプレをする場合は、一般参加証の購入と「ちぇんじ」と呼ばれるコスプレ登録証の二つを持たないとコスプレ参加は不可能です。
一般参加証はカタログとセットで事前に同人誌専門店やアニメグッズ専門店などから購入可能ですので、事前に入手します。
「ちぇんじ」に関しては、コスプレをする前に更衣室付近で販売しているので登録してから更衣室に入るようにします。
一般参加証と「ちぇんじ」がなければ更衣室が使えません。
コミケにおける「コスプレ登録証(ちぇんじ)」は1日1000円です。
通しでコスプレをしたい場合は、毎日登録する必要があります。
コミケは毎日スペースのカテゴリが変わります。
多くの撮影を望む場合は、そのカテゴリに合わせて参加し、コスプレ登録をすることをおすすめします。
事前にルールとマナーを把握しよう
コミケの場合、コスプレイヤー自身が萎縮や自粛をせざるを得ないようなルールは作らず、自律(自分が持つモラルやマナーを守る意識)にゆだねられている部分がほとんどです。
その代わり、コミケ会場とそこから一歩出た後の約束事の差は大きいものとなっています。
こういった理由から、コミケが打ち出しているルールやマナーなどを事前に把握することをおすすめします。
暗黙の了解といった部分では、そのルールを逸脱するとコスプレイヤー自身が悲しい思いをしてしまうことが大半です。
コスプレを続けるためにも、暗黙の了解といった部分にも触れていきましょう。
着替え場所を確認しよう
コミケ会場にはコスプレ参加者専用の更衣室がもうけられています。
コスプレ参加者であることを証明するために、登録証(ちぇんじ)とリストバンド型一般参加証の携帯が必要になります。
更衣室にはこれら二つの証明がなければ入ることができません。
スムーズな着替えができるよう、事前に着替え場所を確認しましょう。
着替えは駅の化粧室や会場の人通りが少ない場所、トイレ内で行うことは一切できません。
また、駐車場に停めた車の中で着替えをすることや、家からコスプレをして会場入りすることも禁じられています。
コスプレの世界は広く周知されるようになってきましたが、すべての人に受け入れられているものではありません。
会場の外でのトラブルは運営もあずかり知れない部分ですので、コスプレを行う場合は必ず会場内で行いましょう。
移動に制限がある衣装もある
コミケの場合、東京ビッグサイト(有明会場)と青海会場の2つの会場が準備されています。
また、TFT会場には専用の更衣室が準備されており、コスプレイヤーはこの3つの会場を行き来しながら、コスプレ表現をすることができます。
その反面、会場間の移動には徒歩移動やシャトルバス移動といった公道に出る場合がほとんどです。
コスプレのまま移動できるゾーンもありますが、会場を移動する場合は、上着を羽織ることが基本となります。
また、コスプレのまま移動できるといっても、水着やレオタードなど露出が大きい衣装を着用している場合は上着を必ず羽織りましょう。
このように移動に制限が出てしまう衣装も存在しますので、コスプレをする際には自分の衣装のほかに、全身を隠せる羽織りものを準備しておきましょう。
キャラクターの手持ちアイテムについて
キャラクターの世界観をより際立たせるために、手持ちグッズが必要になる場合があります。
中には「このグッズがなければキャラは成り立たない」というものもあるはずです。
ここではキャラクターと手持ちのアイテムについて考えていきましょう。
持ち込み禁止アイテム
自転車やローラースケートなどは使用が禁じられています。
コスプレの小道具として必要な場合は、運営に相談をしましょう。
ただし、禁止行為として使用が禁じられているので、コスプレの小道具としても避けたほうが無難です。
また、銃刀法などの法令によって所持や携帯が禁じられているものは持ち込み禁止です。
特に銃砲や刀剣、ボウガンといったものはリアルを求めたいところですが、模造品も含め持ち込みは避けましょう。
撮影時にスモークなどを焚いて幻想的な雰囲気を出したいという場合もありますが、消防法で禁じられているものも禁じています。
動物や機器を動かすための大型バッテリー、ヘリウム風船なども避けてください。
世界観をリアルに近づけたいという気持ちもわかりますが、不特定多数の人が訪れますので、気を付けましょう。
使用制限アイテム
モデルガンでも銃刀法などに該当しなければコスプレの小道具として持つことが可能です。
ただし、弾やエアガンに装てんするガス、電池などは家から持参する時点で抜いておきます。
移動中はカバンや袋にしまっておき、人目に触れないようにしましょう。
魔法道具の杖やステッキ、アローやなぎなたなど長いものや大きめのアイテムも存在します。
コスプレ会場では広さを確保できれば使用可能ですが、移動中に分解できないものは持参不可です。
手作りのステッキなど判断できないものは、スタッフに相談をすることをおすすめします。
自衛対策をしよう
コスプレをする場合は、盗撮のリスクや悪意を持ったコラージュの的になってしまうことがあります。
自分がわからないところで注目されてしまう可能性もあり、泣き寝入りせざるを得ない結果になることも考えられます。
どういった自衛対策をすればよいのでしょうか。
自由の裏にある不自由についても考えていきましょう。
過度な露出は禁止
当たり前のことですが、会場内という限られたスペースのコスプレでも公序良俗に反するコスプレをすることはもちろん、扇情的なポーズをとることは禁止です。
公然わいせつ罪に問われる可能性があるので、過度な露出はいけません。
ビキニの水着やホットパンツの着用などは許されていますが、下着に見えるような衣装や体の大半が露出された衣装、体の一部が強調されたデザインの衣装は運営からNGと判断されることもあるので注意してください。
一部コスプレエリアでは、露出度が高い衣装や扇情的なポーズを取ることも認められていますが、その画像がネット上に流出した場合に、問題が表面化することも考えられます。
また、ポーズを取ってほしいと頼まれた場合は、断ることができます。
自分が嫌だと思った場合は、毅然とした態度で断りましょう。
会場内ならコスプレ可能という言葉の意味
コミケでは会場内ならコスプレが可能です。
どんな所でも身体表現ができる自由があると受け止められますが、盗撮のリスクや無断でインターネットに投稿されるといった危険とも背中合わせであることを覚えておきましょう。
もちろんすべての一般参加者が悪意を持っている人ではありませんが、自由の裏には不自由が存在しています。
また、どんな所でも撮影してほしいという依頼が飛び込むことを意識しましょう。
コスプレをしている最中は常にみられていることを前提に行動しましょう。
気の抜けた振る舞いが、キャラクターの世界観を壊してしまう可能性もあるのです。
休憩中やトイレに行きたいという場合は、上着を着てコスプレを隠しておくことをおすすめします。
コスプレエリアで気を付けること
コスプレエリアでは屋外でのロケーション撮影がしやすい場所です。
そこにいるだけで撮影希望者がコンタクトを取ってくることが多いです。
撮影希望者が少ない場合でも、専属モデルのような振る舞いをせずに3~5分程度の短時間で終わらせるようにしましょう。
コスプレイヤーの中には、ハンドルネームやSNSアカウント、コスプレカテゴリを明記したボードを掲げている人がいます。
掲載許可などはDMを通じてほしいというようにお願いごとを明示していることがほとんどです。
コスプレイヤーとしてのお願い事があればボードを掲示することも一案です。
時間帯によっては、コスプレエリアも混雑することがあります。
ロケーションとしては最適な場所が混みやすいため、ある程度撮影してもらえたら、ほかのコスプレエリアなどに移動して、新規のコスプレイヤーがロケーションを利用できるように場所を譲りましょう。
コスプレイヤーデビューを目指そう
コミケは同人誌を楽しむための場所ではありません。
自分がリアルの世界で2次元を表現することで、その世界観を広く発信できるメリットが生まれます。
撮影してもらえる楽しさやコスプレイヤー同士のネットワークを作る楽しみも味わえますので、興味があればぜひコスプレイヤーデビューを目指してみませんか。
web上にイラスト・写真・ロゴなどの画像をアップロードして配置したりスタンプ・テキストを入れるだけで簡単に作成できるので、デザインが苦手な方でも簡単作成!
個人利用はもちろん、プレゼントや記念品、チームグッズ、ノベルティ、同人グッズ、物販・販売用としても多くの方にご利用いただいております。
同人グッズラボであなただけのオリジナル同人グッズを作成しませんか?