事前レイアウトで準備万端!視線を引きつけるサークルスペースの飾りつけ方

同人イベントに参加して同人誌を頒布する、という行為は、感覚としては「小さなお店を持つ」のと同じです。

商品が置かれ、金銭のやり取りがあり、自分とお客さんと直接顔を見合わせる個人営業の店舗、それがサークルスペースです。

もちろん「誰もが参加者」という、平等な立場であるのが同人イベントではあります。

しかし、ことサークル側においてはスペースの飾りつけ、同人誌陳列のノウハウは実際の店舗陳列から学べる点が沢山存在しています。

サークルスペースの飾りつけって?

同人イベントに一般参加すると、目当てのサークルに一直線に向かう途中やその後の散策で様々なサークルを目にします。

自作ポスターを展示するサークルやグッズ展示をするサークル、敷布のセンスが良いサークル、ただ同人誌だけを積んでいるサークルも当然あります。

サークルスペースの飾りつけについて、イベント側で「飾り付けてください」という指定が入る事はありません。

その為、サークルの飾りつけはサークル主の意識の違いが明確に表れる点でもあります。

本だけ持って行けば頒布は出来る

そもそも同人イベントの主目的とは、「頒布を用いたその作品のファン同士の交流」にあります。

従って、サークルスペースの飾りつけは必須事項ではありません。

何より優先すべきは、そこに自分の作品があることです。

自分の作品を手に取ってくれる人と直接交流できるのが同人イベントの醍醐味です。

飾りつけ次第でより多く、人の目に留まる事も!

しかし、中身は会心の出来だと自分では思っている作品であっても、まず手に取って、読んでもらわなければその中身は人に伝わりません。

そして多くの場合、本が平積みされているだけのサークルに特別目を向ける人はあまり居ません。

SNS等で事前にあなたのサークルを知らない、ただ通りすがりの人にまず興味を持ってもらえるきっかけ、それがサークルスペースの飾りつけなのです。

店舗の商品陳列のように「視線の導線上で目立つ」「価格が見易い」「商品が埋没しない飾りつけ」「手に取りやすい」といった点を意識してみましょう。

コミケにおいて「ブース」は企業出展のみを指す

この記事では、「サークルが存在している場所」は「サークルスペース」と表記します。

同人イベント界隈以外では、小規模な売店・露店を「ブース」と呼ぶことが一般的です。

しかし同人イベント界隈では「スペース」「サークルスペース」が定着しています。

この違いは、販売ではなく頒布の場である建前、初期の同人イベントではチラシやペーパーの無料配布が主だった活動だったので「ブース」という言葉が定着しなかった、といった説があります。

スペースとブースは混同して使用しがちな単語ですが、実際に最大の同人誌即売会であるコミケにおいては、「企業ブース」「サークルスペース」は公式上で明確に呼び分けがされています。

レイアウトを考える、その前に

早速飾りつけを考えてみよう!というその前にやっておくべきなのが、実際に自分のスペースがどれほどの面積であるのか把握していく事です。

大まかにサイズを把握しておく前に、展示台や陳列用のアイテムを揃えてしまうと、実際に全て並べてみるとはみ出てしまう、手狭に感じさせてしまう、同人誌が目立たない等の問題が起きがちです。

サークルスペースの広さをチェック

サークルスペースの広さは、参加したイベントのパンフレットやイベント主催ホームページに情報が記載されています。

サークル参加するにあたって、事前に読み込んでいる筈の情報です。

サークルスペースのレイアウトを考え始める時期、イベントの数週間前にはもう一度読み直しておきましょう。

一般的にサークルスペースは、会議用の長机1台を2等分した大きさ、机上の面積では90cm×45cm、机の高さは60cmです。

イベントによって机サイズは異なる場合があるので、必ず事前に確認しておきましょう。

サークル設営の基本アイテム

大まかにスペースのサイズを理解したら、展示に使用するアイテム・グッズを見繕いましょう。

例外はありますが、購入場所は文房具店、100円ショップ等で揃います。

自分がどういう展示にするかをイメージする為にも、まずは一通りのグッズを把握していきましょう。

カラフルな敷布

サークルの机にかけることで、味気ない会議机を彩るだけなく、机下の荷物を丸見えにしない実用的な面も大きなアイテムが敷布です。

サークル布、テーブルクロスとも呼び分けられています。

この敷布が文房具店や100円ショップでは売っていない例外アイテムの代表格です。

手芸専門店・生地屋、ホームセンターで購入出来る他にも、民族的な小物雑貨店で販売されている事もあります。

1スペースで使う場合、敷布のサイズは90~100cm×100~110cmが適しています。

多少大きい分には畳んで対応できるので、余裕を持ったサイズを選びましょう。

通路側の敷布の垂れにサークルカットを貼る、新刊の表紙大判ポスターを貼ると、「どんな絵柄の同人誌が頒布されている」かが判り、興味を持たれやすくなります。

同人誌・グッズの展示台

どれだけ凝った装丁やイラストを描いた同人誌の表紙であっても、平積みされていると通路側からは殆ど見えません。

これを解決するのに必要なのが、見本として展示する為のディスプレイアイテムです。

特に100円ショップで購入できる小型イーゼル、コルクボードはこうしたディスプレイに最適です。

イーゼルに見本として同人誌を立てかけておけば、通路からばっちり表紙が見えます。

コルクボードは缶バッジやキーホルダーといったグッズを一覧で展示出来るので重宝します。

値札ポップ、解説ポップ

敷布に貼ったポスターやディスプレイで興味を持ってもらった、ここで更に手に取ってもらうひと押しとなるのがポップの存在です。

スペースに配置される上でのキャラクター分類分けだけでは、その作品の中身は判りません。

表紙が気に入って手に取って貰えることもありますが、シンプルな表紙であるならばポップでカップリング情報、作品の傾向、主要な性癖を補足してしまいましょう。

解説ポップ、値札ポップはただ紙を切って貼るだけでも用途を為します。

よりしっかりと設置するならば、100円ショップでメモ用のホルダー、ラックが購入できます。

どちらも共に文字は大きく太く、見易い事が重要です。

ポスター、サークルカットの背面スタンド

「お探しのサークルはここです!」と明らかに判るサークルカットのポスター、「このキャラクターを推しているサークルです!」と高らかに主張できるイラストのポスターもまた、人目に留まる大きなきっかけとなるアイテムです。

ただし、ポスタースタンドとポスターのサイズが合っていないとたるみやシワの原因となってしまうので注意しましょう。

サークル背後に立てるような大型のポスタースタンドは文房具店でも売っています。

同人イベントグッズとして軽さ、組み立て易さを重視したスタンドもネット上では販売されています。

卓上ポスターという選択肢

自スペース内であれば気兼ねする事は無いポスター設置ですが、それでも気が引けてしまう人には卓上でのポスター設置をオススメします。

背面ポスタースタンドでは大きめのA2~B2サイズが一般的ですが、卓上ポップ・ポスタースタンドでもA3サイズの展示に対応しているスタンドもあります。

卓上向けの小型なポップスタンドは100円ショップでも販売されていますが、無風の屋内で使用する事を前提として、土台が軽すぎる事があります。

出入り口に近く、風が吹き込む可能性があるスペース位置では、倒れない、飛ばされないように工夫が必要です。

テープ、ペン、諸々の文房具

インテリアの見栄えと直接関係はありませんが、あった方が良いアイテムが文房具です。

大きすぎる敷布を留めておく、剥がれて落ちてしまった値札やポップを貼り直す為のテープ、注意書きの追記や不在を伝える為の文章を書き残しておく為のペン等、文房具はあるだけ突発的な事態に対応しやすくなります。

印刷所に多く新刊や既刊の増刷を頼んだ場合も、届けられた段ボールの開封作業に鋏・カッターがあればスピーディに作業が進みます。

筆箱1つとガムテープ・セロテープか両面テープを持って行きましょう。

お釣り用コインケース

こちらもインテリアの見栄えとは関係ありませんが、スマートな頒布には欠かせないアイテムです。

なるべくお釣りが出ないように購入するのが一般参加者側のマナーですが、どうしてもお札しか出せない状況も存在します。

サークル参加側のマナーとして、お釣りを求められた時に備えた100円玉、500円玉の準備は欠かせません。

そしてコインケースがあれば、必要な時にさっと取り出し、さっと渡す事が出来ます。

ハンディサイズのコインケース、100円用・500円用それぞれ専用サイズがあるコインシリンダー等を探してみましょう。

こちらも文房具やホームセンターの他、100円ショップで販売されています。

オススメの準備、自宅で事前レイアウト

レイアウトに使うアイテムに目星がついたら、まずは簡単に絵に起こして、自分が作りたいサークルスペースのレイアウトを可視化してみましょう。

同人誌を何種類置き、同人誌ごとにイーゼルを立てるのか、代表1冊だけにするのか、他にどんなグッズを置くのか等など、いざ考えてみると思った以上に決めるべき点があると判ります。

そして、凝った置き方をするならば、事前に「その配置が実際に可能なのか」確かめましょう。

おおまかにレイアウトを設置してみよう

事前にレイアウトをしないと、物理的に配置できない、配置できてもぎゅうぎゅう詰めで想像より見栄えが悪化してしまう可能性があります。

とはいえ、わざわざ机を用意して準備する、という話でもありません。

30cm定規を用意して、90cm×45cmの面積を床や机の上に作り、あとはそこにレイアウト用のアイテムを並べて行くだけです。

同人誌の種類ごとのイーゼル設置では場所が足りない、紙製の多段ディスプレイ棚を作る必要がある等、変更した方が良い点に気づける事があります。

まず手に取ってもらう事を想定したレイアウト

基本的には、「読んでもらう見本、無配は通路側、積んだ同人誌在庫はサークル主側」を念頭に置いていきましょう。

目に留まりやすいものを通路側に配置する事が出来る他にも、見本とは別にサークル主側に在庫が見える事で「在庫は他のだれも触っていない」事がアピール出来ます。

見本用の同人誌の他にも、ポストカードの見本、無料配布のチラシ、名刺も手に取ってもらいやすい通路側に配置していきましょう。

「試し読みOK」「ご自由にどうぞ」のポップもあれば親切

ポスターに目を引かれて立ち寄ったスペースで、そこからどうしたらいいか一瞬戸惑ってしまった事はありませんか?

そんな時、一般参加者にもサークル主にもありがたいのがこれらのポップです。

口頭で「試し読みいいですか/いいですよ」「無料配布コピーです」と言う事も出来るものの、ポップがあればそのやりとりが省けます。

それが会話のきっかけにもなりますが、あがり症、緊張してしまう人は無理せずポップを作ってしまいましょう。

クリアスタンド・フィギュアで推しをアピール!

スペースがぎゅうぎゅう詰めになってしまうのとは逆に、サークル初参加で同人誌が1種類しか無くてスペースがとても余ってしまった、そんな時に仕えるのが小物・雑貨のインテリアです。

推しキャラを象徴するカラーの造花やアイロンビーズ細工、フィギュアやぬいぐるみ、はたまた自作クリアスタンドがあればサークルスペースはとても賑やかになります。

本が増える前にしか出来ない、贅沢なスペースの使い方です。

チェックリスト必須!忘れ物無くバッチリ準備を

このようにサークル参加、スペースのレイアウトをする上で、同人誌以外にも沢山のアイテムが必要です。

持ち込む物が多いだけに、準備を入念に行ったのに当日忘れ物をしてしまった、イベント前日夜に荷物が入りきらない事が判明してしまった等のトラブルが起きてしまっては大変です。

持ち込み方まで想定した事前シミュレート、忘れ物防止のチェックリストを作って、イベント当日には安心してファン交流を楽しめる状況にしていきましょう。