通称「コミケ」と呼ばれている「コミックマーケット」は、毎年8月と12月の2回毎年東京ビッグサイトで開催されている同人誌即売会です。
特に同人誌を製作している人たちにとっては、重大なイベントであると言えるでしょう。
同人誌を販売している人たちだけでなく、同人誌を購入したくてコミケに参加する人もいます。
中には、「コミケに参加してみたいけど、初めてだから何を準備すればいいかわからない」という人もいるのではないでしょうか。
ここで、コミケ参加に必須なアイテムや効率的な移動方法などを事前に確認しておきましょう。
コミケの参加方法
コミケに初めて参加する人の場合、まずは自分がどのような立ち位置でコミケに参加したいのか考えてみましょう。
コミケでは自分で製作した同人グッズを配布したり、配布されている同人グッズを入手したり、コスプレイヤーとして参加したり、カメラマンとしてコスプレイヤーの写真を撮影したり、さまざまな楽しみ方があります。
コミケの楽しみ方は1つに絞る必要はありません。
しかし中には申し込みが必要な楽しみ方もあるので、注意しましょう。
サークル参加したい場合
コミケで自分の製作した同人グッズを大勢の人に配布できるサークルに参加する場合、出店料が必要です。
またサークルへの参加権は抽選で決められます。
事前にコミケ会場もしくは通販などでサークル参加申込書セットを入手し、手続きを行ってください。
WEB上で用意されているサークル参加申込書セットの数には限りがあるので、サークルに参加したい場合はまずはサークル参加申込書セットを早めに入手するよう注意しましょう。
サークル参加申込書セットで申し込みが完了したら、受付確認はがきが届きます。
はがきが届いて1ヵ月後頃になると郵送で当落通知が届く流れです。
抽選に落選してしまうと、コミケでサークル参加はできません。
当選した場合は重要な書類が届くので、書類は大事に保管してください。
当選者はサークル参加に必要な申請や同人グッズの搬入手続きなど、コミケ当日のための準備を順次行っていきます。
一般参加する場合
コミケで他の人の製作した同人グッズを見たり入手したりするのを楽しみたい人は、特別な手続きは必要ありません。
コミケは入場料無料で、入場券もないので前日に行くことを決めても問題なく入場できます。
コスプレイヤーの写真を撮影したい場合も、特に料金は発生しません。
事前にコミケのカタログを入手し、会場でのマナーを理解しておくことをおすすめします。
コスプレイヤーとして参加したい場合
コミケではさまざまなキャラクターに扮するコスプレも人気があります。
自分自身がコスプレをしてコスプレイヤーとして参加できるだけでなく、カメラマンとしてコスプレイヤーの写真撮影も可能です。
コミケのコスプレには参加資格はなく、参加料1,000円を支払えば誰でもコスプレイヤーとして参加できます。
コミケ会場にコスプレイヤー用の更衣室が用意されているので、当日コミケ会場に到着してから更衣室で着替えを行いましょう。
化粧のみ自宅で済ませて会場へ向かうと、速やかにコスプレ衣装への着替えを完了できます。
コミケ用語
コミケではいくつか専門用語が使用されています。
コミケに興味がある人やコミケ参加者は頻繁に専門用語を使用しているので、コミケに初めて参加しようと考えている人は、専門用語を覚えておきましょう。
「販売」ではなく「頒布(はんぷ)」
コミケでは、参加者が製作した同人誌を販売する行為を「販売」と表現せず、「頒布」という言葉を用いています。
これは同人誌だけでなく、同人グッズや同人CDでも同じです。
「販売」という言葉はお客さんに対して使用する言葉であり、コミケには「会場にいる全員が参加者である」という理念があります。
自分で製作した同人グッズを持ってきている人も、他の人が製作した同人グッズを入手するために来ている人も、全員同じ立場の「参加者」なのです。
コミケに参加する際に「頒布」と口にする必要はありませんが、コミケの理念を知っているだけでもよりイベントを楽しめます。
あわせ
「あわせ」とはコスプレイヤーが同じ作品のコスプレイヤー同士 で集まる行為のこと。
カメラマンは自分の好きな作品のコスプレイヤーを見つけやすくなります。
コスプレ参加者に関してはコミケのカタログには掲載されていません。
そのためコスプレイヤーの出演情報はそれぞれのSNSで確認する必要があります。
SNSで「コミケ、コスプレ、参加」などのキーワードを使用して検索してみましょう。
お誕生日席
会場内で各まとまりの大きな通路に面しているサークル配置場所を、お誕生日席と呼んでいます。
お誕生日会を開く時、祝われる人が細長いテーブルの上座に座ることが元になって生まれたのだとか。
お誕生日席には、過去に開催されたコミケで販売実績が良かったサークルや人気が高いサークルが配置されます。
初めてコミケに参加してどのサークルから周ればいいのかわからない時は、お誕生日席のサークルを周るのがおすすめです。
コミケに参加する時の注意点
コミケにはいくつかルールや注意点があります。
特に初めてコミケに参加する場合は、持ち物や参加時のルールに注意してコミケに参加しましょう。
開場前の待機時間に注意
開場前に並んで待機はできますが、徹夜・早朝での来場は禁止されています。
新製品が発売される時や年始の初売り、初日の出の場所取りなどで、前日の早い時間から待機している人たちがいますが、コミケでは早すぎる待機は禁止事項です。
早すぎる待機は近隣の迷惑になってしまい、苦情が続くとコミケの存続が危ぶまれてしまうからです。
コミケを長く存続させるためにも、参加者はコミケが開始される前からマナーを守る必要があるのです。
コミケの参加者はこの注意事項を心得ているので、万が一深夜や早朝から並んで待機してしまうと、他の参加者から嫌われてしまう可能性があります。
コスプレイヤーとして参加する時の注意点
コミケのコスプレエリアにおいて、コスプレイヤーもカメラマンも注意しなければいけない注意事項があります。
まずコスプレイヤーは過度な露出、警察官や消防士と見分けがつかないコスプレは禁止されています。
コスプレにお面を使用する場合も注意が必要で、移動時は怪我を防ぐためにお面は外さなければいけません。
またコミケ会場への行き帰りをコスプレ衣装で移動する行為や、車の中や公共の場での着替えも禁じられています。
必ずコミケ会場に到着してから現地で着替えましょう。
コスプレイヤーの写真を撮影する時の注意点
コミケ会場でコスプレイヤーの写真撮影を行うために必要な事前申請はありませんが、コスプレイヤーの写真を撮影する時は必ず本人に許可を取りましょう。
無許可の撮影や盗撮は禁止されています。
混雑していると許可が取りづらくなってしまう場合がありますが、他の人が撮影している横で無断で撮影を始めるのはルール違反です。
ポーズの強要や極端なローアングルでの撮影、勝手にネットや雑誌に掲載する行為は禁止されています。
いい写真が撮影できたから自分のSNSに投稿したい場合は、必ず撮影したコスプレイヤー本人に掲載可否を確認してから投稿しましょう。
撮影している中ではどうしてもこだわりの構図で撮影したい場合もあるかもしれません。
ローアングルでの撮影は基本的には禁止されていますが、コスプレイヤーの方に確認して許可された場合は、ローアングルからの撮影も可能です。
ただしコスプレイヤーが不快に思ってしまうのを防ぐため、撮影後にどのような写真が撮れたのか見せて再度確認を撮ることをおすすめします。
説明された構図と実際に撮影されていた構図が違う場合もあるので、コスプレイヤーの方も注意が必要です。
マナーを守って楽しく撮影しましょう。
夏は熱中症に注意
夏に開催されるコミケ、通称「夏コミ」に参加する場合は、暑さや熱中症対策が必要。
開場前に大勢の入場者がいるうえに日光の強い野外で待機するので、帽子を持っていって直射日光を遮るのがおすすめです。
コミケ会場に入ってからは帽子を被る必要はなくなりますが、開場前に長時間人が多い場所で直射日光を浴びるのは非常に危険です。
また暑い夏には頻繁に喉が渇き水分・塩分不足になる可能性があります。
水分補給用の飲み物を必ず確保しておきましょう。
水分も塩分も両方補給できるスポーツドリンクがおすすめです。
凍らせておくと日光で熱された体を冷やすこともできます。
冬は防寒具が必須
冬に開催されるコミケ、通称「冬コミ」に参加する場合も、当日の服装に注意が必要です。
夏は直射日光や人が密集していることで起こり得る熱中症対策が必要でしたが、冬の野外での入場待機は寒さとの戦いになります。
コミケ会場は海に面しているため、風が強く体が冷えやすいのです。
会場に向かうまでは厚着しすぎと感じるかもしれませんが、野外での入場待機が始まると途端に体は冷え始めます。
貼るカイロを貼ったり靴下を二重履きしたり、防寒具をフル活用しましょう。
ただし会場に入った後は密集した人の熱気で暑くなる場合もあるので、上着を脱いだりカイロを剥がしたり、簡単に体温調節ができる状態が理想的です。
スマホや携帯は繋がりにくい
コミケ会場はとても電波が悪く、複数人で会場を訪れる時は連絡手段に注意が必要です。
コミケの運営側が各携帯キャリアの移動基地局の設置などの対応を行ってくれるのですが、コミケ会場に訪れる参加者が非常に多いため、通信量が追いつきません。
インターネット接続が満足に行えない状況になってしまうので、複数人でコミケに参加する場合は事前に会場の周り方や待ち合わせ場所の打ち合わせを行っておくのがおすすめです。
イベント前にお腹を満たしておく
コミケの入場待機は長いので、体力勝負です。
特に夏は熱中症、冬は寒さで体力を消耗しやすくなるので、カロリーがあるものや腹持ちのいいご飯類を食べてくることを推奨します。
また飲み物や簡単に食べられるお菓子などを持ってきておくのもおすすめです。
入場待機中は堂々と食事はできませんが、飲み物を飲んだり飴を舐めたりする程度であれば立って待機している状態でも行えます。
特に夏は水分と同時に塩分も失われやすいので、塩飴を持ち歩いておくと体力を消耗しにくくなります。
冬は体が温まるしょうがが使われた飴がおすすめです。
温かい飲み物を水筒に入れて持ってきておくのもいいでしょう。
お金は小銭を多めに用意しておく
コミケの会場で同人グッズを購入する際は、可能な限りお釣りが出ないように支払いましょう。
混雑する会場では支払いに時間がかかる行為は嫌われます。
お釣りのお金が足りなくなってしまうためです。
同人グッズの製作者はお釣り用のお金を多めに用意しておく必要があり、購入する側もまた、お釣りを少しでも少なくするために小銭を多めに用意しておく必要があります。
より多くの人が快適にコミケを楽しめるように、事前に可能な限り準備をしておきましょう。
コミケのトイレは混雑する
コミケには大勢の人が訪れるため、コミケ会場のトイレは常に人がいる状態になります。
何時にトイレに行けば待たなくて済むというような裏技はなく、いつトイレに行っても必ず人がいます。
そのため、コミケ会場での最大の注意点はトイレと言えるでしょう。
コミケ会場が開く前にトイレに行っておくのがおすすめなのですが、入場待機している列が動き始めてからトイレに行くのは非常に難しいです。
そのため、おすすめのトイレに行く時間は8時30分頃の待機列が動き始める前です。
待機列が動く時間が近付くとスタッフさんがトイレを進める案内を始めます。
複数人で参加している場合は1人でも列に残っていれば問題ないので交代でトイレに行けます。
1人でコミケに参加する場合は、待機列の前後にいる人に声をかけて列を抜けてトイレに行かなければいけません。
荷物を見ていてくれる人もいますが、貴重品だけは持って行くようにしましょう。
好意に甘えたくもなりますが、列を抜けている間に貴重品が盗まれてしまう可能性も0%ではありません。
コミケに持っていくべきおすすめアイテム
初めてコミケに参加する人の場合、何を持って参加するべきなのかわかりませんよね。
コミケに持っていくべき必需品をご紹介します。
傘や合羽などの雨具
コミケ当日の天気にもよりますが、長い間野外で入場待機をしていると雨が降ってきてしまう場合もあります。
ただし人が密集している場所では傘をさすのは危険です。
人とぶつかっても怪我をする可能性が低い雨合羽がおすすめです。
雨合羽は100円均一ショップで購入できます。
1着荷物の中に用意しておくと急に雨が降ってきても困りません。
ビニール袋
コミケ会場で出たゴミや購入した同人グッズなど、さまざまな物を入れる用途に使えます。
コミケ会場は混雑しているので、同人グッズを購入後荷物の中に収納できない状況も考えられます。
一時的に購入した同人グッズを入れる用のビニール袋があるだけでコミケ会場を周りやすくなります。
また急に雨が降った場合には、購入した同人グッズにビニール袋を付けると防水カバーとしても利用できます。
大きめのビニール袋を用意しておくといいでしょう。
カタログのコピー
コミケのカタログは事前に書店で購入でき、コミケ会場の各ブースの配置や会場でのマナーについても記載されています。
しかしコミケのカタログは少し重たいので、当日は重要な部分のみコピーして持っていくのがおすすめです。
購入したカタログの必要なページのみ裁断して持ち歩く方法もあります。
小さくても問題なければ、スマホでカタログを撮影して画像として持ち歩くのもおすすめ。
ズームアップ機能を使えば小さな画像でも見やすくなります。
混雑した会場でカタログを確認する時は、人とぶつからないよう注意しましょう。
チェックリスト
コミケのカタログを事前にチェックする際に、興味のあるサークルの名前をメモしておきましょう。
コミケ会場は大変混雑してしまうので、会場をどのようなルートで周るのか予め決めておくのがおすすめです。
紙にメモをしておく方法もありますが、カタログと同様にスマホにメモしておく方法もあります。
興味を持ったら参加してみる
テレビで毎年開催されているコミケの情報を見るたびに参加してみたい……と思っているのならば、思い切って挑戦してみましょう。
初めて参加する人にとっては未知の世界ではありますが、新しい趣味を探している人にはおすすめの趣味です。
コミケで自分のオリジナルの同人グッズを頒布している人たちは、年に2回のイベントのために、1年間もしくは半年かけて同人グッズ製作を行っています。
コスプレイヤーもこだわりを持って衣装を準備しているのでしょう。
1つのイベントを目標に向けて何かを頑張るのは、とても気持ちいいですよね。
コミケに興味を持っている人は、ぜひ一度コミケ会場に足を運んでみてください。
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