芸能人のファンアートは肖像権に問題あり?

SNSを初めとしたネットでも度々見かける芸能人の似顔絵ですが、よく考えると実在の人物の似顔絵を描き公表することに問題は無いのか疑問に思うところです。

現実にネットには様々な芸能人のファンアートが溢れていますが、許可なく似顔絵を描いて良いものなのか、法律的に問題は無いのかについてきちんと理解しておかないとトラブルを起こしてしまうこともありますので注意が必要です。

絵を描くのが趣味という人は特に正しい知識を持っておくことが大切ですから、どういったことを心得ておくべきなのか正しく学んでおきましょう。

肖像権に触れるため基本的にアウトと考えて

芸能人に限らず実在する人物の似顔絵を許可なく描きネットなどで公表すると、肖像権の問題がかかわることになります。

一般人では無いから問題無いだろうと自己解釈で似顔絵を描き、好き勝手に活動をしていると痛い目にあうこともあるので気を付けなければなりません。

しかし似顔絵を描くこと自体が即アウトということでも無いので、どこまでなら問題無いのか線引きされるポイントについて学んでいきましょう。

ルールを守って創作活動を楽しむことが大切です。

肖像権について知っておこう

肖像権は個人のプライバシーを守る大切な権利であり、立場に関係無く誰もが持っている権利です。

肖像権は写真はもちろん絵やイラストにも認められているものなので、本人の許可なく似顔絵などのイラストを描くと肖像権に触れることになります。

勝手に描いた絵を多くの人の目に留まるところで発表すれば当然訴えられる可能性があるため、好きな芸能人のファンアートについても、基本的にはアウトということになるのです。

イメージで仕事をしている芸能人が一般人のやることをとがめるようなことは無いだろう、とたかをくくって失敗しないよう気を付けてください。

実際には黙認されているのが現状

肖像権の定義通りに考えるのであれば芸能人の似顔絵についてもアウトではありますが、実際のところは黙認されているのが現状です。

芸能人はファンあってのものであるため似顔絵を描いたからといって訴えられるようなことはほぼ無いと言って良いでしょう。

どちらかといえば好意的であることも多く、SNSなどで見かける芸能人の誕生日を祝うイラストなどに本人が直接コメントをつけていることも良くあります。

許可を取っていないから訴えられてしまうかもなどと過剰に萎縮する必要はありません。

失礼の無いように気を付けながら、創作を楽しんでいけるようにしましょう。

販売は完全にアウト

許可なく芸能人の似顔絵を描いたからといって訴えられるようなことは滅多にありませんが、それが商業目的である場合には問題になります。

描いた芸能人の似顔絵を販売したりすることは完全にアウトですから心得ておきましょう。

見つかり次第訴えられて損害賠償を請求されることにもなりかねません。

また販売に限らず、アフィリエイトなどの収益化されたブログなどに掲載するのもアウトです。

許可の無い芸能人の似顔絵については利益を生むことなく個人の範囲で楽しむことが大前提ですから、取り返しのつかないトラブルを起こしてしまうことの無いよう気を付けてください。

ファンアートの域を逸脱しないこと

肖像権の観点から考えれば、許可を取っていない芸能人の似顔絵は法律に触れることになります。

問題無く似顔絵を描きたいというのであれば目当ての芸能人が所属する事務所に確認を取るのが最も安心ですが、現実にはファンが似顔絵の許可について問い合わせたとしても返事が返ってこないことがほとんどです。

ファンの描く似顔絵については黙認されているのが現状であることから、敬意を持って楽しむことを忘れなければ特に許可を求めたり、肖像権に触れることについて過度に恐れたりする必要はありません。

ファンアートの域を逸脱しないことを心得ておけば楽しんでできるでしょう。

ファンアートとして似顔絵を描く際の注意

黙認されているからといって、何でも好き勝手に似顔絵を描いて良いというわけではありません。

一般人が描く芸能人の似顔絵のほとんどについては問題無いことが多いですが、誹謗中傷や悪意のあるようなものは問題を起こす引き金になりますから注意が必要です。

ファンが描くものであっても人権を侵害するようなものであれば当然訴えられてしまう可能性は出てきますので、どういったことに気を付けたら良いか理解しておきましょう。

誹謗中傷するような内容はNG

悪意を持って身体的特徴を誇張したり、目当ての芸能人を罵倒する意図が感じられる似顔絵は当然描くべきものではありません。

公の場にアップなどすればファンから非難されることも充分考えられますし、関係無い人の目に留まればその芸能人の周辺ファンのモラルを疑われることにもなりかねず、大きなイメージダウンを招く可能性もあります。

最悪、芸能人から訴えられることもありますから気をつけましょう。

誹謗中傷、悪意のある内容の似顔絵はたとえその意図が無かったとしても問題になるため、正しいモラルを持って判断できるようにしてください。

性的な表現もタブー

似顔絵などのイラストを描く際、性的な表現はタブーと考えておきましょう。

どういった活動をしている芸能人であったとしても、個人が勝手に性的な表現を含んだ似顔絵やイラストを描けば人権侵害となる可能性が出てきます。

裸や水着、また性的に過激な描写などをすることの無いよう気を付けてください。

性的な表現のイラストなどは拡散されやすく、ほんの軽い気持ちで描いたものが予想以上に多くの人の目に留まってトラブルや炎上を起こすこともありますから注意しなければなりません。

プライベートな内容も禁止

芸能人のプライベートな内容を含んだ似顔絵やイラストを描いたりするのも基本的には控えた方が良いでしょう。

例えば目当ての芸能人だけでなくその家族の似顔絵などを一緒に描いたりした場合、芸能人はともかく家族については完全な一般人ですから、有名税などと大目に見てもらうことは難しく、肖像権の侵害として訴えられるリスクはぐっと高くなります。

自分はかまわないけれど家族を描かれることについては否定的という芸能人も多くいますので心得ておきましょう。

具体的な出身地などの個人情報を織り込んだ内容も気持ち良く思われませんから気を付けてください。

芸能活動に直接関係の無いことは基本的に描くべきではありません。

公式の呼称をつけて発表するのは避ける

描いた絵をSNSなどにアップする際、公式の呼称をつけたりするのは避けた方が良いです。

似顔絵を描いてSNSにアップすることは良いとしても、公式の呼称をつけてアップすると他の人が芸能人の名前で検索をかけた際に目に留まりやすくなります。

頑張って描いた絵を多くの人に見て欲しいと思うのは当然のことですが、わざわざ人目につくようなやり方でアップをするとその分トラブルの可能性も高くなっていくので気を付けなければなりません。

SNS上で暗黙の了解で利用されている通称などを利用した方が、ファンアートに理解のある人達だけに広まり見てもらえるようになりますから、他の人がどういった形でファンアートをアップしているかといったことも一度チェックしておき、参考にすると良いでしょう。

リスペクトを込めて

芸能人の似顔絵を描く際には、リスペクトの心を忘れてはなりません。

好きやおもしろいといった気持ちだけで描いてしまうと偏った内容になりがちですから、常に客観的な視点を持つことを忘れないように気をつけましょう。

絵を描く相手に対してきちんとリスペクトの心を持っていれば些細なことにも気を遣えるので問題を起こすこともありませんが、それをネタに受けを狙うとか自分の作品を認めてもらうことだけ考えると、大変な失礼をしてしまったりトラブルを起こす火種をつくってしまいがちです。

一般常識的なルールとマナーを持って楽しもう

よほどのことをしない限り芸能人の似顔絵を描くことでトラブルを招いてしまうことはありませんが、基本的なルールやマナーについて理解をしておかないと思わぬ失敗をしてしまうこともあります。

少しでもリスクがあるなら描かないのが一番という考え方もあるものの、創作活動は時に芸能人とファンを繋ぎ楽しみとなるものでもありますから、ルールとマナーを心得て創作を楽しみましょう。

自分がやられて嫌なことはしない

似顔絵を描く際には、自分がされて嫌なことはしないよう心得ておくのも大切です。

自分がされて嫌なことは他人も嫌というのは当たり前のことですから、からかったりあざ笑ったり、身体的特徴を誇張するような表現の絵を描いたりすることの無いよう気をつけましょう。

自分はやられても平気だからという基準や価値観で絵を描いていると、後から世間との認知のズレに気づき後悔することになるので気をつけましょう。

芸能人相手だから許されるといった自分に甘い価値観を持ってしまうと危険です。

萎縮し過ぎる必要も無し

万が一芸能人から訴えられたらということを考えるとリスクを冒してまで絵を描く必要は無いと思ってしまうかもしれません。

しかし実際には普通に絵を描いていただけで訴えられるようなことはほとんどありません。

いちいちファンアートに意見をしてくる芸能人は居ませんから、萎縮し過ぎる必要は無いのです。

芸能人の似顔絵は肖像権的にはアウトであるものの現実には黙認されているグレーなポジションにあります。

しかし芸能人本人やファンにとってプラスになるようなファンアートであれば好感と評価を得られますので、問題が無いかといったことばかりを気にするのでは無く、少しでも多くの人に楽しんでもらえる絵を描くことを目標に前向きな姿勢でキャンバスと向かい合っていけるようにしましょう。

誰が見ても楽しめるかを考えて

SNSなど多くの人の目につく場所にアップするイラストを描く時は、その絵が誰が見ても楽しめるものかを考えていく必要もあります。

一部の偏った好みの人にしか好まれないものや、一般受けするものでは無いと感じるようなイラストの場合、書くべきでもSNSなどにアップするべきでもありません。

少しでもマズイかな?と思うようなものは書くのを止めた方が良いですから、この基準をよく覚えておきましょう。

公の場にアップするような似顔絵、イラストは誰が見ても楽しめるものかを充分に考えることが大切です。

写真をトレースするのはOK?

似顔絵を描く練習に芸能人の写真をトレースしたいと考える人もいるかもしれませんが、これは練習で一人で楽しむだけあればOK、それをそのままSNSなどにアップするとなるとアウトとなります。

肖像権では無く著作権の問題に発展していってしまうので、知らないうちに他人の権利を侵害してしまうことの無いよう気をつけましょう。

写真は撮った人に著作権がある

インターネットや雑誌など、芸能人の写真は様々な場所に溢れていますが、ちまたに存在する芸能人の写真にはすべて著作権が存在しています。

著作権は写真やイラストを描いた人に発生する権利で、自分が撮ったり描いたり作ったりしたものを勝手に他人に使われないようにするための権利です。

写真をトレースして似顔絵を描きそれをネットにアップすることは、著作権違反になってしまいます。

特に有料素材などは使用に関して非常に厳しい制限があり、無断で使用すると大変な賠償金を請求されることになるため気を付けなければなりません。

誰にも見せず自分一人で練習、楽しむだけというのであれば問題はありませんが、SNSなどにアップしてしまうと立派な著作権侵害となります。

著作権は肖像権よりも大きなトラブルを引き起こすリスクを秘めていますから、人の作品を無断でトレース、加工したりすることの無いよう気を付けてください。

著作権を侵しながら勝手に商用展開などすればほぼ間違いなく訴えられるのでこの点も注意が必要です。

芸能人の似顔絵やイラストを描く際には、リスペクトの気持ちを忘れない、誰が見ても楽しめるものに、ということをよく心に刻んでおくことが大切です。

誇張や誹謗中傷をするのはもちろん、勝手に商用展開をして利益を得るというようなことをすれば法に触れるため、当然訴えられてしまいますから気をつけましょう。

芸能人のイラストは肖像権に触れるものでありながらも黙認してもらっているものですから、大目に見て貰えるぶん、芸能人やファンのプラスになるものを描いていけるようにしてください。